足踏みする農業改革 2
この法案は、工業、農業両分野で私的所有を容認するもので、社会主義所有制度を抜本的に見直した、まさに歴史的大革命といってよいでしょう。
その内容は従来国有に一括されていた所有形態を、「国有」「集団所有」「市民所有」に3大別することをポイントにしています。
農地の場合はいままで、「国有(全人民的所有)」と「コルホーズ的所有(協同組合的所有)」に限定されていて、例外としてわずかに自留地(家族の副業農地)が認められていたにすぎないが、今後は「コルホーズ的所有」を廃止し、「国有」「集団所有」「私的所有(市民所有)」にして、国有以外を大幅に拡大することにしています。
土地はあくまで国有ですが、個人による永代使用、相続を認め、実際的には私有と変わらなくしています。
今回の私的所有権の容認には、労働意欲や生産性の低下が、工業に対する国家の独占管理と、農業における集団農業制というソ連社会主義の2大原則に起因していることを認め・・・
もはや社会主義体制に根本的なメスを入れなければ、経済の失速と農業の不振を立て直すことは不可能という、絶体絶命の判断が働いています。
事実、生活物資や食糧の不足がインフレを招き、国民生活はパニック寸前の状態にあるといいます。